みどりのリビングラボ 『心地良い環境は人の気持ちを動かせる!?パブリックビューイングの意外な効果とは?』 2022年11月29日 midorism 公共空間利活用、市民・地域連携、賑わいづくり 『心地良い環境は人の気持ちを動かせる!?パブリックビューイングの意外な効果とは?』 あなたには応援しているスポーツチームがありますか?何がキッカケで、そのチームを好きになりましたか?たまたま観た試合が大盛り上がりしたり、友達や恋人と一緒にアリーナに行ったり…スポーツやチームのファンになるキッカケは千差万別です。「うめきた外庭SQUARE」では、たびたびスポーツの試合のパブリックビューイングの実証実験が行われています。最先端のクラウド技術を使って、最小人数のスタッフで低コストに中継をしたり、色々な試みが行なわれていますが、先日、行われたのは、バレーボールVリーグ1部女子のJTマーヴェラスのパブリックビューイングです。兵庫県加古川市で行われた埼玉上尾メディックス戦が、大阪にある外庭SPUAREの屋外広場に設置された大型スクリーンに生中継されました。 気持ち良く晴れ上がった雲一つない青空の下、天然の芝の上に座っての試合観戦はなかなか気持ちの良いものです。試合会場のすぐ横にはキッチンカーがあり、和歌山の美味しいみかんジュースや、ヴィーガンカレーなどが売っています。爽やかな風に吹かれながらピクニック気分での試合観戦♫最初は10人ほどだった観客ですが、試合が始まると…気持ちの良さそうな魅力的な環境に、たまたま通りすがった休日を過ごす人たちが少しずつ引き寄せられて行きました。その上、チーム公式チア『エキサイティングパフォーマーズ・チームマーヴェラス』のゴージャスなチア3人が、点を取ったりする度にリズミカルな音楽とともにダンスを繰り広げます。 なにやら楽しそうな雰囲気に、どんどん会場に入る人は増え、とうとう参加者は250人近くになりました。アンケートに応えるとTシャツを貰えるのですが、気がつけば会場は緑一色。さながら全員がサポーターのようです。ところが、ほとんどの人がマーヴェラスの試合をこんなに真剣に観るのは初めて!にもかかわらず、大型スクリーンに映し出される試合の展開に一喜一憂。まるで試合会場に居るかのような臨場感あふれる映像に、参加者のボルテージはどんどん上がり、得点が入るたびに大きな歓声が上がっていました。会場では、元日本代表でチームOGの芥川愛加さんがプレーの見どころを解説。 観ている人もどんどん試合が面白くなって、のめり込んで行きます。一緒に同じチームを応援していると、一体感も出て来ます。選手が素晴らしい活躍をすると…隣の人と一緒にガッツポーズ!アットホームな雰囲気で楽しさは盛り上がる一方です。試合が終わる頃には、パブリックビューイングに訪れた人たち皆が一丸となって応援していました。 そもそも1956年に設立されたJTマーヴェラスは兵庫県と大阪府をホームタウンとするバレーボールVリーグ1部のチームです。にもかかわらず、地元の人の認知度が思うように浸透していなかったことから『#そろそろ地元に愛されたい』を合言葉に応援を呼びかけていました。今回のパブリックビューイングは、それに応える形で、JTマーヴェラスの魅力を皆さんに知って貰いたい。バレーボールリーグの楽しさを皆さんに知らせたい。そんな気持ちで行われたのです。 試合は西川有喜選手らの活躍が光り、JTマーヴェラスが3-0で快勝。試合終了後にはマーヴェラスのチームグッズをかけてジャンケン大会が行われました。パブリックビューイングの前にはJTマーヴェラスの名前を知らなかった人も、マーヴェラスグッズを手にして大喜び。新米ファンの出来上がりです。 気持ちの良い外庭SQUAREの芝の上で楽しく過ごしたことで、気がつけばバレーボールやマーヴェラスのファンになっていた、そんな人が沢山いたようです。パブリックビューイングをすることで、JTマーヴェラスのファンが増え、そしてスポーツの楽しさを新たに知る人が増える。今まで、パブリックビューイングと言うのは強固なスポーツファンの人だけのものだと思っていましたが、そうでない皆さんにも意外な効果をあげることが出来たようでした。