外庭レポート 喫煙所の在り方から考える多様性 2022年11月18日2022年11月19日 midorism SDGs、まちづくり、防災 喫煙所の在り方から考える多様性 たばこを吸う人と吸わない人が互いに認め合い、心地よいひとときを過ごせる。うめきた外庭SQUAREの一画では、そんな次世代型の喫煙所を設置して実証実験を行っています。 この実証実験は外庭の運営パートナーである日本たばこ産業(JT)の取り組みで、空間は緑に囲まれ、アゲハチョウが好んで卵を産むミカンやレモンなど、柑橘類を中心に植栽されています。実際、夏場には色とりどりのチョウが次々と誘い込まれるのを見た子どもたちが「チョウチョが飛んでる!」と歓声をあげていました。植栽近くには禁煙の休憩スペースがあります。ソファに座り、「外庭ラウンジ」に設置している本を片手に、のんびりと過ごすことができます。さて、喫煙スペースの内部に入ると、壁一面にたばこ畑の写真がディスプレイされていて、広大な平原の真ん中に立っているような開放的な気分になります。アロマディフューザーやサーキュレーターが設置され、中はアロマの香りが漂っており、心地よくたばこを愉しめる空間となっていて、喫煙者もリラックスして過ごせる空間を形成しています。 アロマは天然檜の香りで、檜には消臭に加えて心身を深いリラクゼーション状態に導く効果があるとされています。リフレッシュにはぴったりですね! このリビングラボプロジェクトでは、癒しの空間を創るだけでなく、災害時に地域の方々に役立つ防災情報を発信する拠点として、喫煙所を活用する可能性も探っています。送電網につながっていなくても電力を自給自足できるソーラーパネルを設置しており、平常時はサーキュレーターを動かすための電源に、災害時にはスマートフォンなどへの充電に活用できます。施設内には水やランタン、救急セットなど、防災グッズも常備。ふだんはイベント情報を表示しているデジタルサイネージも、避難情報等を知らせるツールとして活用する事も検討しています。 今回のリビングラボプロジェクトでは、みどりで人を癒し、テクノロジーで臭いや煙を制御する「みどりとイノベーションの融合」まちなかの喫煙所の機能やあり方の改善につながり、たばこを吸う人も吸わない人も共存できる、多様性を認め合う社会や街づくりに繋がってほしいと願います。