難病をテーマにした映画の上映会を開催

難病をテーマにした映画の上映会を開催

医学を基礎とするまちづくりを進める「MBT(Medicine-Based Town)コンソーシアム」(理事長=細井裕司奈良県立医科大学理事長・学長)が10月1日夜、難病をテーマにした短編映画の上映会「MBTうめきた映画劇場」を開催しました。

上映されたのは、奈良県橿原市で開かれた「MBT映画祭2021」で上位入賞した作品です。最優秀賞の「バリアフルライフ」(山村もみ夫。監督)は、車椅子で生活する女性が街の喫茶店でコーヒーを飲むまでの様々な困難を描いていました。

当日、スクリーンを設置した屋外の広場には約100人が来場。秋の夜風に吹かれながら、病気に立ち向かう患者や家族を描いた作品を鑑賞。 会場では、奈良県立医大が奈良県香芝市の企業と共同開発した「やまと真空マスク」などコンソーシアムに協賛する企業の販売ブースも設けられていました。

映画は通常、ホールなど室内で上映されますが、野外シネマのイベントも少しずつですが増えているようです。野外シネマの魅力は、都心の夜景や雄大な自然を借景にしながら、大きなスクリーンで映画を見られることです。外庭での上映会にもキッチンカーが出店しましたが、様々なグルメを味わえる場合もあります。

難病をテーマにした映画と野外シネマは、最初はミスマッチな感じもしました。ただ実際に開催してみると、参加者からは「緑も多く気持ち良く鑑賞できた」といった声が多く聞かれました。立ち止まって会場の外から見ている人も大勢いて、中には会場内の席に座って見続ける人もいました。

コンソーシアムの細井理事長は、「難病は患者の数が少なく、薬も開発されにくい。(上映会を通じて)難病の存在を皆さんに知ってもらいたい」と訴えていました。より多くの人に関心を持ってもらうよう働きかけるという点で、野外の広場を活用した上映会の開催は有効な手段と言えるのではないでしょうか。